| 『ハゲタカ(上)(下)』(真山 仁著・講談社文庫) |
NHKでドラマ化されて、新聞のテレビ欄で見つけたときに「見ようかなあ」と思ったけど結局見ることができず・・・・。で今回の文庫本購入と相成りました。
私はCDを買うときもそうなのですが、本を買うときもまずはヤフオクでチェックします。この本も安く落札できないものかと、それこそ「ハゲタカ」のごとく(金額はセコいけど)目を光らせていましたが結構人気があるんですね。「送料入れたら本屋で買うのとそんなに金額変われへんやん?」ていう金額で落札されていることが殆ど。それを見て私も出品しようかなと考えてます(笑)。
かといって「つまらなかった」ということではなく、逆に面白く読ませていただきました。ドラマ化されたのもヤフオクで人気があるのも納得です。
バブル崩壊後の日本で、それまでの経営観念(とは今となってはいえない旧来の常識)から抜け出せず時代の波に翻弄されていく経営者たちと、生き残るためにはなりふり構わず不良債権と顧客を選別、振り落としていく金融機関。そしてその構図から生まれる「おいしい獲物」を狙う外資の「ハゲタカ」が描かれています。出てくる金融機関の名前も「三葉銀行」「足助銀行」といった実在のものを連想させるものになっています。
400ページ超の文庫本で上巻と下巻。ボリュームも結構あるはずなのにストーリーが淡々としている感じで、最後のほうはなんかもの足りない印象でした。巻頭で割腹自殺する花井氏が鷲津さんとただならぬ関係にあるのはすぐにわかるし、「ハゲタカ」の中心に日本人を持ってくることによってこの国の「非常識」をより一層鮮明にはしていますが、それだからこそ「復讐」にはもっとページを割いてもよかったような気がします。
あとミカドグループとの交渉も最後はあっけなく、松平貴子さんだけではなく読んでいる私も「え?」って思いました。これもなんか違うやり方がなかったのかなあ。
作者もそう感じたのか、すでに発刊された『ハゲタカ2』。内容は全然知りませんが、すでにスタンバイしています。また通勤時間に楽しませていただきます。
通勤時間といえば、私が通勤に利用させてもらっているJR福知山線(学研都市線)の脱線事故から今日で2年。車内で本が読めることに感謝するとともに、お亡くなりになった方々のご冥福をあらためてお祈りいたします。合掌。
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