| 『タクシードライバー 一匹狼の歌/梁石日』(幻冬舎アウトロー文庫) |
BOOK OFF「105円(税込)」コーナーから。 著者は昔の在日朝鮮人の生き方や、ブラックマネーを描いた作品が多く、文体もダイナミック。出てくる人間が躍動的だからでしょうか、ついつい引き込まれることが多いです。今日は『夜を賭けて』を帰りの電車で読んでいたら一駅乗り過ごしてしまいました。映画化された『血と骨』もこの人の作品です。
表記の作品は、著者が作家になる前に生業としていたタクシー運転手の経験と、作家になってからの取材をとりまとめたルポ。文章も内容も劇画チックとはいきませんが、その分「冷めた」視点でタクシー業界を検証しています。
タクシー業界といえば、私は高校を卒業して大学に入るまでの間、タクシーの洗車のバイトをしたことがあります。夜11時から翌朝8時までの仕事だったのですが、仕事が終わったあとの朝風呂とラジオから流れていた中山美穂の「色・ホワイトブレンド」は今でも忘れられません。ちょうど今くらいの時期でしたね。
この本の中で「タクシードライバーの見た東京の盛り場」ということで銀座や、渋谷、六本木などを取り上げていますが、東京って広いなあって思わされます。いや、密集しすぎているだけかもしれませんが。
私が初めて東京に行ったのが大学卒業の就職活動ででした。新幹線で東京駅に近づくときの「妙な」緊張感は今でも東京に行くことがあるときによみがえります。「都会やなあ」って真剣に思いましたもんね。東上とはよく言ったものです。
で、就職が決まって、東京勤務の辞令が出て喜んだもんですな。「東京で一人暮らしができる」って。ところが大阪に配置した新卒で内定を辞退したヤツがおって、結局大阪勤務。「憧れの東京」が幻となってしましました。今となってみればそれでよかったのか・・・。
タクシー業界のモラルの低さ・マナーの悪さは、運転手のせいではなくて、いい環境を提供しない業界の責任だと書いてましたが、そのとおりですね。「どうせ・・・」が通用する世界ってロクなもんじゃありません。(おおっ、なんか他人事ではないような・・・)
最近はタクシーの乗る機会もめっきり減りました。女性の運転手が増え、サービスや業界の地位向上に取り組む会社もでてきたようです。地道な努力が実を結ぶことを願うばかりです。
話が戻りますが、私が就職活動で東京へ行ったときは「アシ代」で1万円ほど支給された記憶があります。「超売り手市場」といわれる昨今、今の学生もアシ代、出てるんかな?
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